遺産分割における弁護士費用の相場は?費用の内訳や誰が支払うべきかについて解説

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「遺産分割で親族間トラブルに発展したので、弁護士への依頼を検討している」「遺産分割の弁護士費用の相場はどれくらいなの?」

故人が残してくれた遺産を、相続人たちがどのように分けるかについて決めることを「遺産分割」と言います。

遺産分割においては、予期せぬ相続トラブルに発展してしまう可能性も少なくありません。

相続手続きを代行してくれる専門家は、司法書士や税理士・行政書士などさまざまですが、遺産トラブルや相続紛争に対応できるのは弁護士だけです。

「弁護士への依頼は、費用がかさみそう」「予算内で収まるだろうか?」といった不安をお持ちの方も多いかもしれません。

そこで本記事では、遺産分割における弁護士費用の相場や誰が支払うのか、相談内容ごとの費用相場などについて詳しく解説していきます。

目次

遺産分割にかかる弁護士費用の相場は?

弁護士費用は、弁護士が自由に料金を設定できるため、依頼する弁護士事務所によって大きく異なります。

また、いくつかの項目に分かれており、中でも「報酬金」には注意が必要です。

遺産分割にかかる弁護士費用の内訳5選
  • 相談料
  • 着手金
  • 報酬金
  • 実費
  • 日当

弁護士費用がどのような内訳になっているのか、費用相場と合わせて解説していきます。

相談料

相談料とは、弁護士に依頼内容を相談する際に発生する費用です。

相談料も、事務所ごとに設定が異なり「初回相談無料」「相談は何度でも無料」「30分あたり5,000円〜10,000円」などさまざま。

相談料は無料となる弁護士事務所も多いため、事前にいくつか問い合わせてみるのがおすすめです。

遺産相続について、弁護士以外の専門家に依頼する際の費用相場や対応できる内容の詳細については、下記の記事でまとめています。

ぜひ合わせてチェックしてみてください。

着手金

着手金とは「この弁護士事務所に依頼することを決めた」という時点で発生する費用です。

金額は、依頼する事務所によって異なりますが、平均的な着手金の相場は「30万円〜40万円」となります。

着手金は、結果に関わらず支払う金額です。もし、希望通りの結果にならなかった時でも、返金されません。着手金の分割払いに対応している弁護士事務所もあります。

ただし、稀に「着手金無料」というケースも。

また、相談内容の難易度や複雑さによって、着手金が高額になる場合もあるため注意しましょう。

報酬金

報酬金とは、依頼された内容について「解決」できた場合に支払われる費用です。

報酬金の相場は、一般的に「経済的利益の4%〜16%」となります。少しでも費用を抑えたいときには「4%前後」の弁護士事務所を探すのがおすすめ。

依頼内容によって報酬金が変動する可能性がある点も覚えておきましょう。

例えば、遺産で手にできる金額が「5,000万円」だった場合。成功報酬は「10%」に設定されていました。この時、報酬金として支払われる金額は「500万円」です。

また「解決できたか否か」については、事前に取り決められた「契約内容」によって異なります。

自分の思っていた通りの結果にならなくても、契約内容によっては「解決」とみなされる可能性も。

契約内容については、事前にしっかりと確認しておかなければなりません。

実費

着手金や報酬金の他に「実費」がかかる場合もあります。

実費とは、必要書類を集めるときにかかった費用や切手代・交通費や印紙代などです。

依頼する内容によって、必要となる金額は変わってきますが、おおよそ数万円で賄えるでしょう。

日当

弁護士費用において「日当」も忘れてはいけません。日当とは、弁護士が事務所を離れて仕事を行う場合(主に出張など)に支払う費用です。

例えば、遺産相続で不動産によるトラブルがあった場合。対象の不動産が離れた土地にあるケースもあります。

不動産の名義変更などの手続きでは、対象の不動産を管轄している法務局に出向く必要があるため、遠方のときには出張になることも。

また、出張に限らず「時間的拘束を受けた際」にも発生します。裁判所への出頭などでは、1日潰れてしまう可能性も少なくありません。

日当の平均的な相場は、おおよそ「半日で3万円、1日で5万円」となっています。

遺産分割の弁護士費用は誰が払う?

ここまで見てきた通り、依頼する弁護士事務所や依頼内容によって必要となる費用は大きく異なるものの、弁護士に依頼するにはまとまった金額がかかることがわかりました。

大きな出費となる「弁護士費用」ですが、遺産相続でトラブルに発展した際には、誰が支払うものなのでしょう。

弁護士費用を負担するのは、原則「依頼者」となります。相続人何名かで依頼を決めたときには、その中で分割しても構いません。

遺産分割は、そもそも「誰が悪い」というものではなく、話し合いをまとめるために専門家のサポートを借りるものです。「相手が不当な要求をしているのだから、相手が支払うべきだ」と考えてしまうケースもあるかもしれませんが、基本的に依頼者本人が費用を負担することになるため注意しましょう。

遺産分割における相談内容ごとの費用相場

一言で「遺産分割」といっても、相談内容はそれぞれ異なるはずです。

相談内容によって、必要となる費用が大きく異なりますので確認していきましょう。

遺産分割における相談内容ごとの費用相場
  • 相続人調査
  • 相続財産調査
  • 遺産分割の代理交渉
  • 相続放棄の手続き

ひとつずつ解説していきます。

相続人調査

相続人が多い場合には、相続人の調査を依頼するケースがあります。

被相続人(亡くなった方)の財産を相続できるのは誰なのかについて、戸籍謄本や除籍謄本などを使って調べる作業です。

専門家に依頼しなくても相続人調査をすることはできますが、被相続人が何十年にもわたって手続きを放置していたときには、相続人の人数が非常に多くなります。

相続人調査に必要となる費用相場は、おおよそ「10万円〜20万円」となるのが一般的です。

相続財産調査

相続財産調査とは、被相続人が保有していた財産がどの程度あるのか不明な場合に依頼します。

「隠し財産があるかもしれない」「不動産をたくさん持っていたので、すべてを把握できていない」といった際に、自分たちで調べることは困難です。

遺産分割協議を行う前に、被相続人の遺産をすべて把握しておく必要があるため、わからない場合には弁護士に依頼しましょう。

費用相場は「20万円〜30万円」となっていますが、予想以上に遺産が多いときには、追加料金が発生する可能性もあるため注意しなければなりません。

遺産分割の代理交渉

遺産分割の代理交渉とは、相続人の参加が必須となっている「遺産分割協議」に、弁護士を代理人として出席させるものです。

仕事が忙しくて参加が難しかったり、遠方に住んでいるため日程を調整できなかったりする場合などにもサポートしてもらえます。

この場合の費用相場は、着手金で「30万円〜40万円」、報酬金は経済的利益の「4%〜16%」です。

遺産分割協議の詳細は、下記のリンクからチェックできますので、参考にしてみてくださいね。

相続放棄の手続き

「遺産トラブルに巻き込まれたくない」「財産といっても借金が多かった」という場合には、相続放棄を検討する方もいるでしょう。

相続放棄の手続きも、弁護士に依頼することが可能です。

相続放棄の費用相場は、おおよそ5万円〜10万円と、他の手続きと比較してリーズナブルになっています。また、何名かまとめて依頼すると、割引されるケースもあるため事前に確認してみましょう。

まとめ|弁護士なら遺産分割のさまざまなトラブルに対応してくれる

本記事では、遺産分割における弁護士費用の内訳と相場や費用は誰が支払うのか、相談内容ごとの費用相場などについて詳しく解説してきました。

依頼する弁護士事務所によって「相談料」や「着手金」が大きく異なることがわかりましたね。中には、着手金も無料となる事務所もあるため、少しでも費用を抑えたい方はいくつかの弁護士事務所に問い合わせてみるのがおすすめです。

また、報酬金は「経済的利益の4%~16%」と大きな開きがあるため、合わせてチェックしておくと良いでしょう。

遺産分割や相続手続きでは、親族間トラブルへと発展してしまうケースも珍しくありません。

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最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。

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