「夫婦部屋のある老人ホームを探している」
「老人ホームの夫婦部屋は、どのくらいの費用がかかるの?」
このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
夫婦2人で入居できる老人ホームの費用や探し方などが気になるところですよね。
現在は、数多くの老人ホームがありますが、夫婦で入居可能な施設は限られています。また、部屋数があまり多くないため、待機時間が長くなるケースも。
そこで本記事では、夫婦で入居可能な老人ホームの費用相場や注意点、メリット・デメリットについて解説していきます。
「夫婦部屋にしようか、別々にしようか迷っている」「それぞれのメリットやデメリットを確認しておきたい」という方の参考になると幸いです。
夫婦部屋がある老人ホームは?
老人ホームには、さまざまな種類がありますが、すべての施設に「夫婦部屋」が完備されているわけではありません。
夫婦部屋のある老人ホームには、どのような施設があるのでしょうか。
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- ケアハウス
一般的に「夫婦部屋」が完備されている施設は、上記4つです。
「介護付き有料老人ホーム」においても、夫婦部屋がある場合もあります。
ただし、上記で紹介した施設に、必ず夫婦部屋が備わっているとは限りません。
「中には、夫婦部屋がある施設もある」という認識で覚えておくと良いでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅についての詳しい内容については、下記の記事を参考にしてください。
また、ケアハウスの内容について知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてくださいね。
「自分に合った施設を見つけたい」「夫婦部屋がある老人ホームを探している」
老人ホームを選びは、後悔しないよう慎重に進めていきたいものですよね。
安心・安全で落ち着いた生活を送るためには、自分が希望している条件を再度確認し、いくつかの施設を比較検討してみることが大切です。費用はもちろん、立地や介護度・評判も気になるところ。
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老人ホームの夫婦部屋でかかる費用相場は?
夫婦部屋の費用は、個室と比較すると高めに設定されています。
費用面を考えると「夫婦部屋」と「個室を2部屋」を借りた場合、どちらが安く済むのでしょうか。
有料老人ホームを例に挙げて、それぞれの月額利用料の違いを確認していきます。
有料老人ホーム① | 夫婦部屋 | 2部屋の個室 |
---|---|---|
家賃 | 200,000円 | 260,000円 |
管理費 | 70,000円 | 70,000円 |
食費 | 100,000円 | 100,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 | 10,000円 |
合計 | 380,000円 | 440,000円 |
有料老人ホーム② | 夫婦部屋 | 2部屋の個室 |
---|---|---|
家賃 | 60,000円 | 100,000円 |
管理費 | 30,000円 | 40,000円 |
食費 | 80,000円 | 80,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 | 10,000円 |
合計 | 180,000円 | 230,000円 |
このように、個室を2部屋借りるよりも、夫婦部屋に入居する方が費用を抑えられることがわかります。
もちろん、それぞれの施設によって詳細な月額利用料は異なりますが、一般的には「夫婦部屋」のほうが安く済むと言えるでしょう。
夫婦部屋がある老人ホームを探す際の注意点
夫婦部屋がある老人ホームを探す際に、気をつけるべきポイントは、どのようなことでしょう。
- 夫婦部屋の数は限られていることを把握しておく
- 介護度に差がある場合は入居できないことも
- どちらかが亡くなった場合のことも考えておく
ひとつずつ解説していきます。
夫婦部屋の数は限られている
注意点の1つ目は、夫婦部屋の数は限られており、夫婦部屋が完備されている老人ホーム自体も少ない点です。
老人ホームでも、夫婦で同じ部屋に住みたいと考えている方は多いはず。
しかし、どの施設においても「個室」の数が圧倒的に多く、夫婦部屋の数は元々少ないのが現状です。
入居希望者は多いのに、部屋数は少ないことから、待機時間が非常に長くなってしまう可能性もあるでしょう。
介護度に差がある場合は入居できない可能性も
2つ目の注意点は、夫婦の介護度に差がある場合には、入居を断られてしまう可能性もある点です。
特に、どちらかが重度の認知症を患っている際には注意しなければなりません。
認知症患者は、判断力や記憶力の低下だけでなく、生活リズムが変わったり暴言や暴力的な行動が増えたりするケースも。
同室での生活は危険と判断する施設もありますので、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
どちらが亡くなった場合のことも考えておく
夫婦部屋に入居した場合、どちらが先に亡くなってしまう可能性を、あらかじめ考えておく必要があります。
「夫婦部屋から個室に移る」または「他の施設へ転居する」など、スタッフや家族に意向を伝えておくことがポイント。
しかし、個室に移ることを希望していても、空きがなければ難しいのが現実です。他の施設への転居も、空室状況や健康状態によっては、スムーズに決まるとは限りません。
夫婦部屋に入居が決まった時には、万が一に備えて、いくつかの選択肢を用意しておきましょう。
老人ホームの夫婦部屋に入居するメリット
ここからは、老人ホームの夫婦部屋に入居した際のメリットについて確認していきます。
- 長年のパートナーと一緒に暮らすことができる
- 費用の負担が少ない
- 設備が充実していることが多い
順番に見ていきましょう。
長年連れ添ったパートナーと一緒に暮らせる
1つ目のメリットは、長年連れ添ったパートナーと、今まで通りの生活を送ることができる点です。
老人ホームに入居した際には、今までの生活と一変してしまうため、うまく馴染めない方も少なくありません。
「自宅に戻りたい」と考えてしまう人も多いのが現実です。
しかし夫婦部屋に入居できれば、自宅での生活と、それほど大きな変化を感じることはありません。パートナーが精神的な支えとなり、施設にも早く馴染むことができるはずです。
費用の負担が少ない
2つ目のメリットは、費用の負担が少ない点です。
上記でも解説しましたが、2部屋個室を借りるよりも、夫婦部屋に入居する方が費用負担が少なくなるケースが多くなります。
「少しでも利用料を抑えたい」という方にとって、大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、部屋の広さや備え付けられている設備の内容によっては、2部屋分の費用と変わらなくなる場合もあります。
施設ごとに費用体系は大きく異なるため、事前にしっかりと確認するようにしましょう。
設備が充実していることが多い
メリットの3つ目は、夫婦部屋の場合、設備が充実していることが多い点です。
夫婦2人で生活できる部屋ですので、1人部屋に比べて、広い空間が用意されています。
キッチンが備え付けられていたり、浴室の設備も充実していたりするケースが多いことも魅力のひとつ。
中には、自宅のような間取りが用意されている施設もあります。
老人ホームの夫婦部屋に入居するデメリット
さまざまなメリットがある一方、あらかじめ気をつけておきたいデメリットもあります。
- ストレスになる場合もある
- 待機時間が長くなることが多い
- 住み替えリスク
ひとつずつ見ていきましょう。
ストレスになる場合もある
老人ホームの夫婦部屋に入居するデメリットとして、同じ空間で過ごすことがストレスに感じる場合もあります。
ご自宅のように大きな空間があるわけではなく、あくまでも「一部屋」の中で、生活を共にするのが一般的です。
1人で過ごす時間がなく、四六時中お互いが近くに居ることとなるため、慣れないうちは大きなストレスを感じることがあるかもしれません。
待機時間が長くなることが多い
2つ目のデメリットは、待機時間が長くなることが多い点です。
夫婦部屋が完備されている施設が少ないことはもちろん、夫婦部屋がある施設であっても、個室と比べて圧倒的に少なくなります。
それだけでなく、夫婦一緒の部屋を希望する人が多いので、待ち時間が長くなるのです。
待機時間を考慮して、早めに申し込みを行うようにしましょう。
住み替えリスク
3つ目のデメリットは「住み替えリスク」があることです。
夫婦一緒の部屋に入居した場合、どちらかが先に亡くなってしまうと「個室」への住み替えを促されたり、空室がない際には他の施設への転居も視野に入れたりしなければなりません。
慣れ親しんだ環境から、新しい生活に変わってしまうことで、精神的なストレスを感じる方もいるでしょう。
老人ホームで夫婦がそれぞれ個室に入居するメリット
それでは、敢えてそれぞれが「個室」を選ぶ際のメリットについて確認していきます。
- 施設選びの選択肢が広がる
- 自分の生活リズムで過ごすことができる
順番に見ていきましょう。
施設選びの選択肢が広がる
夫婦それぞれが個室を選択することで、施設選びの選択肢が大きく広がります。
夫婦部屋がある施設は限られており、部屋数も少ないため、選択肢が狭くなってしまうのです。
その点、夫婦が別々の部屋に入居する場合には、さまざまな老人ホームから希望の施設を選ぶことができるでしょう。
自分の生活リズムで過ごすことができる
それぞれが個室に入居するメリットは、自分の生活リズムを乱すことなく過ごすことができることです。
同室で生活していると、起床時間や就寝時間はもちろん、さまざまな面でお互いに気を遣う生活が予想されます。
また、どちらかに介護が必要な状況だと、精神的ストレスも大きくなる可能性があります。
夫婦が個室で過ごすことで、夫婦仲が悪くならずに、穏やかな生活を送れるケースも珍しくありません。
老人ホームで夫婦がそれぞれ個室に入居するデメリット
最後に、夫婦が個室に入居するデメリットについて解説していきます。
- 夫婦部屋よりも費用が高くなる場合が多い
- 寂しさや孤独を感じる
ひとつずつ確認していきましょう。
夫婦部屋よりも費用が高くなる場合が多い
デメリットの1つ目は、夫婦部屋と比べて、費用が高くなる場合が多いことです。
一般的に、個室を2部屋借りるよりも、夫婦部屋を借りる方が家賃を抑えられる傾向があります。
少しでも費用を安く済ませたいときには、大きなデメリットに感じてしまうでしょう。
寂しさや孤独を感じる
2つ目のデメリットは、寂しさや孤独を感じてしまうケースもあることです。
長きにわたって夫婦共に生活をしてきたため、突然個室での生活に変化すると、不安感や孤独感に苛まれる人も少なくありません。
同じ施設内で生活していることは理解できても、1人の空間に慣れるまで時間がかかってしまい、無気力な状態になってしまうことも。
また、認知症が急速に進行する場合もあるため、注意が必要です。
まとめ|夫婦部屋を選ぶと老人ホームの費用を抑えられる
本記事では、老人ホームで夫婦部屋がある施設や夫婦部屋と個室2部屋の費用比較、選ぶ際の注意点やメリット・デメリットについて詳しく解説してきました。
老人ホームにはさまざまな施設がありますが、夫婦部屋が完備されている施設は限られていることがわかりましたね。入居を検討したときには、早めに申し込みを行うことが大切です。
また、一般的に「夫婦部屋」の方が「個室2部屋」を借りるよりも、費用を抑えることができます。
ただし、それぞれにメリットとデメリットがありますので、事前に十分確認し納得できる方法を選ぶようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。