「そろそろ老人ホームについて、検討を始めなければならない」
「特別養護老人ホームの費用は、年金だけで足りるのだろうか?」
老人ホームについて考え始めた際に、まず不安になるのが「費用の問題」ですよね。
「あまり貯蓄がないから不安」「年金だけで入れる老人ホームはある?」と悩んでいる方も多いかもしれません。
特別養護老人ホームは、他の施設と比べて費用が安いことが大きな魅力です。
年金だけで費用がまかなえる可能性も十分にあり得ます。
そこで本記事では、特別養護老人ホームとはどのような施設なのか?年金だけで費用が払えるかについてや足りないときの対処法について詳しく解説していきます。
そもそも特別養護老人ホームとは?
そもそも特別養護老人ホームとは、どのような施設なのでしょうか。
特別養護老人ホームは「特養」とも呼ばれており、常に介護が必要である方・在宅での生活を送ることが難しい方が入居できる「介護保険施設」です。
介護保険サービスが適用される公的施設のひとつ。
入居の条件として「要介護3以上」が義務付けられています。認知症の方も入居可能です。
一般的な老人ホームと比較して、費用が安い反面、厳しい条件をクリアしなければ入れないというデメリットも。
ただし要介護1や2の場合でも、条件を満たせば入所対象になる可能性もありますので、それぞれの施設に確認する必要があります。
注意点として、特別養護老人ホームには「医療ケア」はありません。
入居中に「3ヵ月以上の入院」が必要となった際には、退去を求められてしまうことを覚えておきましょう。
特別養護老人ホーム(特養)の費用は年金だけで払えるの?
さまざまな種類のある老人ホームの中でも、比較的費用が安いことで知られている特養。
年金だけですべての費用を支払うことはできるのでしょうか。
特別養護老人ホームは、年金だけで支払いをまかなうことが可能です。
公的施設である「特養」は、民間施設と比べて、費用が安く設定されています。
ただし、受け取っている年金の額は、人それぞれ大きく異なるのが現状です。
例えば公務員や一般会社員だった場合、国民年金+厚生年金の合計で、おおよそ20万円程度の年金が支給されます。
その一方で、自営業や専業主婦の場合は、厚生年金がありません。
そのため「国民年金のみ」の受給となり、年金支給額の平均は、1ヵ月あたり「5万円〜6万円」となります。
その場合は、年金だけで特別養護老人ホームに入所することは難しくなるでしょう。
「少しでも費用負担を抑えたい」「初期費用がかからず、月額利用料も安い老人ホームはある?」
このように考えている方も多いですよね。
安心・安全で落ち着いた生活を送るためには、自分が希望している条件を再度確認し、いくつかの施設を比較検討してみることが大切です。費用はもちろん、立地や介護度・評判も気になるところ。
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特別養護老人ホームの種類とは?
一言で「特別養護老人ホーム」といっても、その種類はさまざま。3つの種類に分けられます。
- 広域型特別養護老人ホーム
- 地域密着型特別養護老人ホーム
- 地域サポート型特別養護老人ホーム
ひとつずつ確認していきましょう。
広域型特別養護老人ホーム
広域型とは、住んでいる地域・場所に関係なく、誰でも申し込むことができる老人ホームです。
特徴は「定員は30名以上」となり、多くの特養は、このタイプとなります。
地域密着型特別養護老人ホーム
地域密着型とは、施設が建てられている市区町村に住民票がある方のみ、申し込み可能な老人ホームです。
定員は「30名未満」が原則となっているため、比較的小規模な施設であると言えるでしょう。
地域サポート型特別養護老人ホーム
地域サポート型とは、在宅介護を受けている高齢者に対して、生活の相談を受けたり安否確認を行なったりしてくれる特養です。
24時間体制のサポートを受けられるだけでなく、介護する側の悩みや不安にも寄り添ってくれる施設となっています。
特別養護老人ホームの費用相場は?
特別養護老人ホームは「民間の施設と比較して安く入ることができる」「年金だけでも費用を支払える」ということがわかりましたが、実際には、毎月どの程度の費用が必要となるのでしょうか?
特養でかかる費用相場は、おおよそ「6万円〜15万円」前後が一般的です。
大きなポイントとして「初期費用がかからない」ことが挙げられます。
民間の有料老人ホームの場合、施設によって異なりますが、入居一時金(初期費用)が数百万〜数千万円かかることも。
中には数億円必要となるケースもあります。
特養は月額利用料だけで利用できるため、多くの人から人気を集めているのです。
特養で必要となる費用の内訳とは?
特養でかかる費用は、大きく分けて下記の5つとなります。
- 施設介護サービス費
- 介護サービス費
- 居住費
- 食費
- 生活費
ひとつずつ見ていきましょう。
施設介護サービス費
施設介護サービス費とは、介護を受けるために必要となる費用のことです。
この費用は、介護度によって異なり、要介護度が高いほど高額になります。
また、ユニット(居室タイプ)によっても費用が変わるため注意しなければなりません。
例えば、個室を希望する場合と複数人で一つの部屋を使用する場合では、利用料が変わる仕組みです。
費用を抑えたい場合には「多床室」を選択するのがポイントと言えるでしょう。
介護サービス加算
介護サービス加算とは、入所している施設の設備や受けられるサービスによって加算されるものです。
施設ごとに加算される内容は異なりますが「加算される金額が多いほど、手厚いサービス体制が整っている」とも考えられます。
居住費
居住費とは、家賃に当たるものです。
特養の費用で、1番大きな差が出るのが「居住費」となります。上記でも触れたように、個室の場合は費用が高くなるのが一般的。
有料老人ホームに入所する際には、ベッドやタンス・家電などを一通り自分で揃える必要がありますが、特養の場合は既に準備されている点も大きな魅力となっています。
食費
食費は「1日3回」の食事にかかる費用です。
例えば、出かける用事があり「昼と夜は抜いて、朝だけ食べた」という場合でも、3食分の費用が引かれることとなるため気をつけなければなりません。
しかし「入院することになった」「外泊するため食事が必要ない」という際には、事前の連絡で食事を止めることが可能です。
生活費
生活費として必要となるものは、髪の毛のカット代や医療費・施設で出かける際の「入場料」などがあります。
一般的な有料老人ホームでは「オムツ代」も生活費に含まれますが、特別養護老人ホームの場合は、施設が負担してくれることとなりますので安心です。
まとめ|特別養護老人ホームは費用が安いため人気が高い
本記事では、特別養護老人ホームとはどのような施設なのか?年金だけで費用を払うことができるのかについてや必要となる費用相場・内訳について詳しく解説してきました。
特別養護老人ホームは「特養」と呼ばれており、民間の老人ホームと比べて、比較的安い費用で入所できることがわかりましたね。
また、年金だけで費用をまかなうことも可能です。
ただし、受け取れる年金の金額は、人それぞれ異なります。
自営業や専業主婦などの「国民年金のみ」の受給だと、足りない可能性も。まずは、自分がどれだけ年金を受け取ることができるのかについて把握しておくことが大切です。
特別養護老人ホームは、費用が安く「入居一時金」も必要ないため、多くの入所希望者がいます。
順番待ちなどで、なかなか入ることができないケースも十分にあり得ますので、その際は他の老人ホームを検討してみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。