ケアハウスの入居条件とは?種類や特徴・特別養護老人ホームとの違いについて解説

ケアハウス 入居条件 特別養護老人ホーム

「ケアハウスは、他の施設と比べて費用が安いって本当?」

「ケアハウスを検討しているけれど、入居条件に当てはまっているか知りたい!」

自宅で生活することが困難になった方を対象として、サポートしてくれるのが「ケアハウス」です。

他の施設と比較すると、費用が安いと言われていますが、入居条件は厳しいのでしょうか?

また、ケアハウスの特徴や費用の内訳についても気になるところですよね。

ケアハウスには「一般型」と「介護型」の2種類があり、それぞれ受けられるサポートなども異なるため注意しなければなりません。

そこで本記事では、ケアハウスとはどのような施設なのか?入居条件や種類・費用や他の施設との違いについて詳しく解説していきます。

「ケアハウスのメリットやデメリットを知りたい」「サービスや費用は、他の施設とどう違うの?」といった疑問をお持ちの方の参考になると幸いです。

目次

そもそも「ケアハウス」とは?

そもそも「ケアハウス」とは、どのようなサポートを受けられる施設なのでしょうか。

ケアハウスは、別名「軽費老人ホームC型」とも呼ばれています。

自宅での生活が困難になった60歳以上の高齢者が、食事や家事全般の支援やサポートを受けられる介護施設です。

夫婦で入居したい場合は、どちらかが60歳以上であれば問題ありません。

自治体の助成制度を受けて運営されているため、他の施設と比較して安く入居できるのが特徴。

2024年現在、ケアハウスは全国に約2,150軒ありますので、多くの方が利用できる環境が整っていると言えるでしょう。

ケアハウスの種類と入居条件

ケアハウスには「一般型」と「介護型」の2種類があります。

それぞれの特徴について確認していきましょう。

一般型の特徴と入居条件

ケアハウスの一般型は、別名「自立型」とも呼ばれており、家族との同居が難しく、一人暮らしが困難な方が入居できる施設です。

主なサービスの特徴として「緊急時の対応」や「生活相談」などがあります。ただし、介護型と比べると、利用できる介護サービスが限られているのもポイント。

また、健康状態に問題がないことが前提となっています。

年齢は60歳以上が対象となっており、夫婦で入居を希望する際には、どちらか一方が60歳以上であれば問題ありません。

生活の一部をサポートしてもらえますが、手厚い介護が必要になった場合や、要介護度が進行した際には退去を求められることもあるため注意が必要です。

介護型の特徴と入居条件

ケアハウスの介護型は「特定型ケアハウス」とも呼ばれています。

一般型よりも数が少ないことも特徴のひとつ。

介護サービスが受けられるケアハウスですので、一般型と比べると、費用が高くなります。

要介護1から入居可能となっており、入居中に介護度が進んでしまっても、退去を求められることはありません。

入居条件は、原則「65歳以上で、要介護度が1以上」となっています。

ケアハウスで必要となる費用の目安は?

「比較的安く入居できる」「他の施設と比べて安い」といっても、実際にどの程度の費用がかかるのか気になりますよね。

まず前提として、ケアハウスの費用は「前年度の収入と介護度」によって異なることを把握しておきましょう。

また、選択する施設によっても、必要な金額が変わります。

それを踏まえた上で、ケアハウスの費用相場は下記の通りです。

ケアハウス「自立型」ケアハウス「介護型」
初期費用(入居一時金)0万円~30万円
居住費3万円~5万円
食費4万円~5万円
介護サービス費実費(利用したサービスのみ)2万円~3万円
その他費用(前年度の収入によって異なる)1万円~8万円
合計(初期費用を除く)8万円~18万円10万円~21万円

上記が、ケアハウスそれぞれで必要となる費用の目安です。

自立型の場合、全国平均を見てみると「10万円前後(月々の費用)」が一般的になっています。

また介護型の平均は、おおよそ「14万円前後(月々の費用)」となっており、介護サービス費でかかる料金やその他の費用によって変動するでしょう。

ケアハウスと特別養護老人ホームの違いとは?

ケアハウスと混同してしまう施設の中に「特別養護老人ホーム」があります。

ケアハウスと特別養護老人ホームの違いには、どのようなものがあるのでしょうか。

まず入居する目的が異なります。ケアハウスは「自宅で生活することが難しくなった高齢者が入居する施設」でしたね。

その一方、特別養護老人ホームは「要介護の高齢者が、24時間体制で介護のサポートを受けられる施設」となっています。看取り介護を行っている施設が多い点も特徴のひとつ。

また、入居条件も大きく異なるため注意が必要です。

特別養護老人ホームに入居できる人の条件は、主に下記のようになります。

  1. 65歳以上で「要介護3~5」の認定を受けている方
  2. 40歳~64歳の方で、特定疾病が認められた「要介護3以上」の方
  3. 要介護1、または要介護2で特例によって入居が認められるケースも有り

3つ目の条件の詳細は、認知症の進行によって日常生活を送ることが難しい場合や、知的障害・身体的障害がある方などに適用されるものです。

また、家族や親族からの虐待が疑われる際にも、入居が認められます。

特別養護老人ホームの費用や詳細につきましては、下記の記事で解説していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ケアハウスとグループホームの違いとは?

ケアハウスとグループホームには、どのような違いがあるのでしょうか。

大きな違いは「入居条件」の違いです。グループホームは「認知症ケア」に特化した施設となっているため、入居条件には「認知症の発症」と「要介護2以上」の2つの条件を満たしている必要があります。

認知症の方たちが、共同で生活を送る場所が「グループホーム」と言えるでしょう。

しかし、重度の認知症を発症している場合は入居対象となりません。

入居者たちがグループを作り、各自役割分担をしながら「共同で生活」をする施設ですので、軽度の認知症の方が対象となります。

グループホームの費用相場やなどの詳細に関しては、下記の記事をご覧ください。

ケアハウスのメリット

ケアハウスには、次の3つのメリットがあります。

ケアハウスのメリット3選
  • 他の施設と比較して費用が安い
  • 介護型退去を求められることがない
  • プライバシーが守られる環境である

ひとつずつ解説していきます。

費用が安い

ケアハウスにおける1番のメリットは「費用が安い」ことです。

一般型の場合は、10万円以下で入居できるケースも珍しくありません。

自治体、または社会福祉法人といった「公的施設」によって運営されているため、他の施設と比べて費用を抑えることが可能です。

また、前年度の収入に応じた「減額措置」が設けられているため、月々の支払いが不安な方でも入居できるでしょう。

介護型は退去を求められることがない

多くの老人ホームでは、入居後に介護度が進行してしまうと退去を求められることがあります。

しかし介護型ケアハウスでは、万が一入居後に介護度が上がってしまっても、そのまま介護サービスを受け続けることが可能です。

中には「看取り介護」のサービスがある施設もありますので、事前に確認してみると良いでしょう。

プライバシーが守られる

ケアハウスでは、原則として一人ひとりに「個室」が与えられます。(夫婦で入居するときには「2人部屋」が提供されます)

自分1人の時間も確保でき、プライバシーにも配慮された環境が整っているのも特徴のひとつ。

また、外出や外泊なども、比較的自由に行える点も大きなメリットと言えるでしょう。

ケアハウスのデメリット

ケアハウスのメリットについて紹介してきましたが、注意すべきデメリットもありますので覚えておきましょう。

ケアハウスのデメリット2選
  • 人気が高いため入居までに時間がかかる
  • 一般型で介護度が上がると退去を求められる可能性がある

順番に確認していきましょう。

入居までに時間がかかる

ケアハウスは、費用も安く介護サービスも整った環境です。その上、プライバシーもしっかりと守ることができ、自由な生活を送れることも魅力となっています。

そのため、入居希望者が非常に多く、入居したくても「順番待ち」となってしまうケースが多くなるでしょう。

一般型は退去を求められる可能性もある

一般型のケアハウス場合、介護サービスは常設されていないのが一般的です。

入居時には自立した生活を送ることができていても、時間の経過とともに介護度が上がってしまうケースも少なくありません。

一般型のケアハウスに入居後、介護度が進行してしまった場合は、退去を求められる可能性もあることを覚えておきましょう。

その際には、新しい施設を探すだけでなく、まとまった初期費用が必要になることもあります。

まとめ|ケアハウスの入居条件は一般型と介護型で異なる

本記事では、ケアハウスとはどのような施設なのか?入居条件や種類、費用や特別養護老人ホームとの違いなどについて詳しく解説してきました。

ケアハウスとは、自宅で生活できなくなった高齢者がサポートを受けられる施設だということがわかりましたね。

また「一般型」と「介護型」に分かれており、それぞれ入居条件が異なります。

自治体や社会福祉法人などの公的施設が運営しているので、費用が安い点が大きな魅力のひとつと言えるでしょう。

ケアハウスは、費用を抑えられるだけでなく、サポートを受けられる環境が整っていています。

プライバシーにも配慮されており、外出や外泊なども自由に行えるため、非常に人気の高い施設です。

順番待ちでなかなか入居できない可能性も少なくありません。長ければ「3年待ち」という施設も。

ケアハウスへの入居を検討したときには、早めの対策が鍵となるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。

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