偲ぶ会とは?お別れの会との違いや費用相場・流れについて解説!

「偲ぶ会って、必ず開催するものなの?」「偲ぶ会を開く場合、どれくらいの費用がかかるの?」

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

身近な人が亡くなった場合、葬儀や告別式を執り行うのが一般的です。

しかし中には「偲ぶ会」や「お別れの会」を開催するケースも見られます。

近年では、近親者のみで葬儀を行うことが多くなったため、故人と親しかった方が最後のお別れをする機会が減ってしまいました。そこで開催されるのが「偲ぶ会」です。

本記事では、偲ぶ会とはどのようなセレモニーなのか?目的やお別れの会との違い、費用や流れについて詳しく解説していきます。

目次

偲ぶ会とは?

そもそも「偲ぶ会」とは、どういったものなのでしょう。

偲ぶ会とは、故人を偲び、お別れを告げるためのセレモニーです。

一般的に、通常通りに葬儀を執り行った後、親しかった友人や知人を招いてお別れを告げる場となります。

近年では、ごく僅かな近親者のみで執り行われる「少人数制」の葬儀が多いですよね。

そのため、故人とお別れしたくても、葬儀に参加できないケースも珍しくありません。

葬儀に参加できず、お別れを伝えられない人は、気持ちの整理がつかなかったり悲しい想いをしたりすることも。

そのような事態を招かぬように開催されるセレモニーが「偲ぶ会」となります。

偲ぶ会とお別れの会の違いとは?

「偲ぶ会」と似た言葉に「お別れの会」があります。偲ぶ会とお別れの会の違いは、どのようなことなのでしょう。

偲ぶ会もお別れの会も、内容は同じです。故人を偲ぶために、葬儀が終わった後に開かれるセレモニーとなっています。

大きな違いは、開催される日程です。

お別れの会は、四十九日法要が執り行われる以前であるケースが多く「葬儀後、1ヶ月程度」の間に開かれます。そのため、宗教性の高い内容を含むことがあるでしょう。

その一方で偲ぶ会は、四十九日法要が執り行われた後に開かれることが一般的です。

故人が亡くなってから「2ヶ月前後」で開催されるため、宗教性は低くなります。

しかし、これはあくまでも「目安」や「イメージ」となっており、厳密にはそれほど大きな違いはありません。

偲ぶ会の費用相場

偲ぶ会を開催する場合、どのくらいの費用が必要になるのか気になるところです。

偲ぶ会の費用相場は、どれくらいになるのでしょう。

費用相場は、開催する場所や招待する人数によって大きく異なります。

偲ぶ会やお別れの会の会場は、主催者が自由に決められますが、主な開催場所は下記の3つです。

  • ホテル
  • セレモニーホール
  • レストラン

偲ぶ会やお別れの会を開催する場合、招待客(参加者)全員に、費用負担をお願いするのが一般的。費用負担をお願いする方法には2種類あり「会費制」にするケースと「お香典」をいただくケースに分かれます。会費制にする際には、案内状に「香典は不要」との記載をしなければなりません。

会費制の場合、1人あたり「10,000円〜15,000円」に設定することが多くなります。

したがって、すべての費用を主催者が負担するわけではありません。「偲ぶ会やお別れの会を開催したいけれど、費用面が不安」という方も安心できるはずです。

費用の内訳としては、会場代・食事代・飲み物代が主なものとなります。

ただし、偲ぶ会は、形式にとらわれない自由なもの。ホテルやレストランなどで行われることが多くなりますが、多目的ホールやご自宅で開催しても問題ありません。

費用面が気になる方は、開催場所を慎重に選ぶようにしましょう。

偲ぶ会の流れをチェック

偲ぶ会の流れについて確認しておきましょう。

故人の意向を尊重するケースや、主催者の思いによって詳細は異なりますが、一般的な流れは下記のようになります。

  1. 受付
  2. 開会の辞
  3. 献花
  4. 故人の紹介・年表
  5. 黙祷
  6. 主催者による挨拶
  7. 献杯・会食
  8. 閉会の辞
  9. 写真撮影

一般的な流れは、上記の通りです。

ただし、偲ぶ会やお別れの会には、明確なルールは存在していません。

故人の好きだった曲を流したり、生前の映像を流したりするなど、自由に執り行うことができます。

偲ぶ会を行うメリット

偲ぶ会やお別れの会を行うメリットには、下記の3つがあります。

偲ぶ会を行うメリット3選
  • 葬儀に参列できなかった方にお別れの機会を用意できる
  • 形式にとらわれず自由に開催できる
  • 準備期間を確保できる

ひとつずつ確認していきましょう。

葬儀に参列できなかった方にお別れの機会を用意できる

偲ぶ会を行う際のメリット1つ目は、やはり葬儀に参列できなかった方に、お別れする機会を用意できる点です。

近年では「家族葬」が一般的となり、ごく僅かな近親者のみで葬儀を執り行うケースが増えてきました。

家族葬は、参列できる人数も限られているため、故人と交流のあった方や親交の深い方が参列できないということも多いでしょう。また、親族であっても、仕事の都合などで参列できないという可能性もゼロではありません。

しかし、偲ぶ会を開くことができれば、故人にお別れを伝えることができます。気持ちの整理をつけることができたり、故人との別れに向き合うことも可能です。

親族だけで執り行われる葬儀が主流になった現在、偲ぶ会やお別れの会を開催することで、多くの方の気持ちに寄り添うことができるでしょう。

形式にとらわれず自由に開催できる

偲ぶ会やお別れの会を執り行うメリットの2つ目は、形式にとらわれず自由に開催できる点です。

葬儀を行う際には、一般的に「宗派」などによって、形式が決まっています。

しかし、偲ぶ会やお別れの会に形式やルールはありません。

主催者が自由に流れを決めることができます。もちろん、故人の意向を尊重することも可能。

例えば、会場の飾り付けやBGM・スライドショーやビデオ放映など、自由にプログラムを決められます。

葬儀のような堅苦しさはなく、気軽に参加できる点も大きな魅力のひとつ。参列者の満足度も高くなるでしょう。

準備期間を確保できる

3つ目のメリットは、十分な準備期間を確保できることです。

上記でも触れましたが、偲ぶ会は「四十九日法要が執り行われた後」に開かれるケースが多くなります。

そのため「どんな会を行えば、故人が喜ぶだろう?」「案内状は、誰に送ろう?」といったことも、しっかり検討することが可能です。

葬儀は故人が亡くなってすぐ執り行われることとなるため、気持ちが追いつかなかったり、きちんとお別れができなかったりするケースも珍しくありません。

しかし、偲ぶ会であれば、十分な準備期間を確保することができます。

事前に案内状を送ることになるため、参列者にとっても予定が立てやすく、主催者も段取りを組みやすいでしょう。

偲ぶ会の注意点

偲ぶ会を開く注意点は、まだ馴染みがないため、主催者側も参列者側も手探りの状態になる可能性があります。

主催者側は「どのような会にすれば、参列者に喜んでもらえるのか」「プログラムはどうしたら良いか」など、すべてを立案しなければなりません。

日本ではまだ「偲ぶ会」を開くことが浸透しているわけではないため、自由な形式とはいえ、準備に手間取ることもあるでしょう。

また、参列者側も、偲ぶ会のルールやマナーを把握していないケースが多くなります。案内状を送る際には、気軽に参加できる旨を伝えると良いかもしれません。

注意点の2つ目は、会場によって、費用が高額になるケースもあることです。

特にホテルで偲ぶ会を行う場合、会場代が高くなってしまうことも珍しくありません。「会費制」にする際には、参列者に負担をかけてしまう恐れもあります。

費用が不安な場合には、会場を「自宅」や「レストラン」にすることも考慮すると良いでしょう。

まとめ|「偲ぶ会」は自由な形式で行えるお別れのセレモニー

本記事では、偲ぶ会とはどのようなものなのか?お別れの会との違いや費用相場、流れや注意点について詳しく解説してきました。

偲ぶ会は、自由な形式で開催できる「お別れのセレモニー」であることがわかりましたね。

また、開催する場合の費用については、参列者からの「会費」や「お香典」によってまかなうことができるため、主催者の負担は大きくならずに済みます。

ただし、ホテルで偲ぶ会を開く場合には、会場代や飲食代が高額になるケースも。参列者に大きな負担をかけたくない際には、開催場所にも十分注意を払わなければなりません。

家族葬などの「少人数」で葬儀が執り行われるようになった現代、偲ぶ会やお別れの会は、故人と親交のあった方が最後のお別れを伝えられる数少ない機会です。

葬儀に参列できなかった方が多い場合には、偲ぶ会を開くことを検討してみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。

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