「終活の一環として、年賀状じまいをしたい」「失礼にあたらないようにするためには、どんなことに注意すべき?」
このようにお考えの方も多いのではないでしょうか。
終活が大きな注目を集めている昨今、年賀状じまいをする人も増えていますよね。
年始の恒例行事ともいえる年賀状で「今年で最後にします」といった文言を手にする機会も多くなってきたのではないでしょうか。
終活における年賀状じまいは「終活年賀状」とも呼ばれており、たくさんの人が取り組んでいます。
年齢を重ねるごとに「年賀状を書くのが億劫になってきた」と思うことがあるかもしれません。
そこで本記事では、終活年賀状とはどのようなものか、メリットや注意点・書き方のポイントについて詳しく解説していきます。
年賀状じまいを検討している方の参考になると幸いです。
そもそも「終活年賀状(年賀状じまい)」とは?
まず、終活年賀状(年賀状じまい)とは、どのようなものなのでしょうか。
終活年賀状は、その年を最後に、年賀状のやり取りを終わらせること。
「翌年以降は年賀状を辞める」という旨を伝える、最後の年賀状を指しています。
終活年賀状は「年賀状じまい」とも呼ばれており、行う理由はそれぞれです。
年齢的に文字を書くのが難しくなる人もいますし、健康状態がすぐれない方も。また近年では「SNSでの手軽なやり取りで済ませたい」という人も増えてきました。
しかし、今まで何年・何十年も続けてきた「年賀状による新年の挨拶」の習慣を、一方的に辞めてしまうのは相手に失礼ですよね。
余計な心配や不安を与えてしまう可能性もありますし、関係性が崩れる場合も。
終活年賀状を送ることで、年賀状を今年で最後にする意思を、穏便に伝えるようにしましょう。
終活年賀状のメリット3選
終活年賀状(年賀状じまい)を行うことで、さまざまなメリットが得られます。
- 人間関係の整理ができる
- 年賀状を送る手間や費用の節約
- 手軽な連絡手段に変えることが可能になる
ひとつずつ見ていきましょう。
人間関係の整理ができる
終活年賀状のメリットのひとつ目は、人間関係の整理ができる点です。
終活の活動の中でも、数多くの人が取り組む「断捨離」や「生前整理」には、人間関係の整理も含まれています。
しかし、いざ「人間関係を整理しよう」と思っても、そのきっかけが掴めなかったり方法がわからなかったりしますよね。
そんな時は「終活年賀状(年賀状じまい)」がきっかけで、人間関係の整理が可能です。
世間体や義理だけで年賀状のやり取りを行っている人も多いはず。普段は全く連絡を取り合わない人でも、年賀状だけは、なかなかやめられずにいるというケースもあるでしょう。
終活年賀状を機に、本当に大切にしていきたい人は誰なのかを考えることができるかもしれません。
終活でやることの詳細については、下記の記事で詳しく解説しています。
年賀状を送る手間や費用の節約
今まで何年も続けてきた年賀状の習慣は、年齢を重ねるごとに「手間がかかる」「費用もバカにならない」と感じることもあるでしょう。
年末は、バタバタと忙しい日々を送ることとなり、年賀状に費やす時間もなかなか確保できません。
また、喪中の方からのハガキを確認するだけでなく、引っ越した方の住所の変更などもチェックする必要があります。
年賀状をやり取りする人が多いほど、費用もかさんでしまいますよね。
自宅で印刷する場合は、ハガキ代に加えてインク代がかかりますし、業者に依頼するときにはハガキ代や印刷代・デザイン代なども必要です。
しかし、年賀状じまいを行えば、年末の慌しい時期に少し余裕ができます。今までかかっていた年賀状代の節約にもつながるため、気持ちも楽になるでしょう。
手軽な連絡手段に変えることが可能になる
終活年賀状を送るときには、今後の連絡手段を記載するのがマナーとなります。
現代は、高齢者でもスマートフォンを持っている人が多いため「メール」や「SNS」を使ってやり取りできる旨を伝えましょう。
今までは、年に一度の「年賀状」というやり取りしかなかった人とも、気軽に連絡を取り合えるLINEやメールであれば頻繁に交流できるかもしれません。
お互いが好きなときに近況を報告し合えるSNSを上手に活用できれば、疎遠になっていた方とも、親密な関係が築けるようになるでしょう。
終活年賀状のデメリット2選
多くのメリットがある終活年賀状ですが、いくつか注意しなければならないこともあります。
終活年賀状のデメリットは、下記の2つです。
- 絶縁したいと勘違いされる場合もある
- 喪中ハガキが届かなくなってしまう
順番に解説していきます。
絶縁したいと勘違いされる場合もある
ひとつ目のデメリットは、絶縁状と勘違いされてしまうケースもあることです。
終活が大きなブームとなっている今でも「年賀状じまい」や「終活年賀状」についての理解がない人もいます。
突然「今年で年賀状を最後にします」という連絡が来た場合、今後の付き合いを拒否されているのかと感じてしまうことも。
終活年賀状を送る際には「今後もSNSやメールでやり取りしてください」という旨のメッセージを添えるのが良いでしょう。
また、年賀状じまいをする理由や近況などを付け加えることで、相手にとって安心感が生まれるはずです。
喪中ハガキが届かなくなってしまう
2つ目のデメリットは、年賀状じまいをすることによって、喪中ハガキが届かなくなってしまうことです。
自分が年賀状を送らなくなるということは、相手からの年賀状も届かなくなるのが一般的。
その場合、喪中についての情報を得ることができなくなってしまいます。
相手のご家族や本人に万が一のことがあっても、訃報を知ることができません。
今後も密に関わっていきたい人とは、SNSやメールなどで近況を報告し合いましょう。
終活年賀状の書き方|3つのポイント
終活年賀状を書くときに、注意すべき3つのポイントについて紹介していきます。
- 例年通り新年の挨拶や近況報告をする
- 年賀状じまいをする理由を明確に伝える
- 新たな連絡手段の記載・提案
ひとつずつ解説していきます。
例年と同じく新年の挨拶や近況報告を行う
年賀状じまいをするからといって、新年の挨拶よりも先に今年で最後にする旨を伝えるのは失礼にあたり、気分の良いものではありません。
まずは例年通り、新年のお祝いの挨拶や近況報告などを行いましょう。
年賀状じまいをする理由を明確に伝える
2つ目に、なぜ今年で年賀状を最後にするのかという理由について、明確に伝えなければなりません。
しかし、年賀状は本来、新年を迎えたお祝いの挨拶です。お正月の雰囲気やムードを壊すようなことを長々と書くのはNG。
年賀状を終わりにする理由を書くことは大切ですが、シンプルに伝えるのが良いでしょう。
また、最後に一言「今後とも変わらぬお付き合いをお願いいたします」などの文章があると、相手にとっても安心感が芽生えます。
新たな連絡手段の記載・提案
年賀状は今年で最後になるけれど、今後は新たな連絡方法で繋がりましょうという内容を記載するのを忘れてはいけません。
年賀状以外の連絡手段を提案しておくことで、これからも交流を続けていきたいという気持ちを伝えることができるでしょう。
SNSやメールアドレスなどを記載するのが一般的ですが、相手がどのようなSNSを利用しているかわからないため、2~3種類の連絡方法を記載しておくのがおすすめです。
まとめ|終活年賀状(年賀状じまい)で今後の人間関係を見直そう
本記事では、終活年賀状(年賀状じまい)とはどのようなものか、メリットやデメリット・書き方のポイントについて詳しく解説してきました。
終活年賀状を送る際には、相手に誤解されないよう、年賀状をやめる理由や今後の連絡手段などを明確に伝える必要があることがわかりましたね。
また、普段連絡を取っていない方との、希薄な人間関係を整理することもできます。
終活では、人間関係の断捨離も必要です。
終活年賀状をきっかけに、今後の人間関係についていま一度見直してみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。