終活について考え始めたときに気になるのが「本当に終活をした方が良いのか?」「していない人もいるのだから、しなくても問題ないのでは?」ということではないでしょうか。
終活は「遺された家族のため」「老後をより充実したものにするため」に必要な活動です。
しかし、時間も労力もかかるため、中には躊躇してしまう人も。ある程度、まとまった費用も必要になるため、先延ばしにしている人もいるでしょう。
終活のメリットやデメリットを把握しておけば、自分にとって必要なものなのか、終活をしなくても後悔しないかについても理解できます。
そこで本記事では、終活のメリットやデメリット、ブームとなっている背景について解説していきます。
「終活をすべきか、まだ悩んでいる」「デメリットもあるなら、事前に知っておきたい」という方の参考になると幸いです。
そもそも終活って?
そもそも「終活」とは、人生の最期に向けた準備や活動をすることです。
「遺された家族に迷惑をかけないようにするため」「老後の生活を、より充実したものにするため」など、行う理由もさまざま。
終活で取り組むことは、身の回りの整理(断捨離)や葬儀・お墓についての検討、エンディングノートや遺言書の作成などが挙げられます。
しかし、人それぞれ置かれている環境や状況が異なりますよね。
年齢や家族構成、健康状態が違えば、終活の準備や活動も変わってきます。
このことからもわかるように、終活には「決められたルール」はありません。
人生の終わりに向けて、ポジティブに準備を進める活動が「終活」です。
終活がブームとなった背景とは?
今では、広く浸透してきた「終活」ですが、これほど話題となった背景には、どのようなことがあったのでしょう。
「終活」という言葉が初めて登場したのは、今から約15年程前。
2009年に、週刊誌(週刊朝日)の中で誕生した造語です。
当時はシニアに向けた内容を発信しており、大きな注目を集めることもありませんでした。
しかし、2011年に公開された映画「エンディングノート」で大きな話題となり、翌年の2012年には流行語大賞にランクイン。
そこから一気に認知度が上がり、終活に取り組む人が増えていきました。
- 前向きでポジティブなイメージが定着したこと
- 少子高齢化社会の加速
- おひとりさまの増加
- 近所付き合いが希薄になったこと
ひとつずつ解説していきます。
前向きなイメージの定着
「人生の最期を迎える準備」と聞くと、なんとなくマイナスでネガティブなイメージを持ってしまいます。「死」を連想してしまう人も多いでしょう。
しかし、さまざまな書籍やテレビの特集・自治体の取り組みなどが功を奏して「前向きに取り組む活動」「第二の人生を、より良いものにするための活動」という認識へと変わってきたことも、ブームに火をつけた理由のひとつです。
少子高齢化の加速
少子化や高齢化社会が進んでいることも、終活がブームとなっている要因のひとつ。
認知症患者は、2030年には「高齢者の5人に1人」まで増加すると言われています。万が一に備え、自分の意思を伝えようと終活に取り組むのです。
少子化によって「自分の面倒を見てくれる人がいない」というケースも多くなっています。
おひとりさまの増加
「おひとりさま」の増加も、終活が注目され続ける理由と言えるでしょう。
高齢者の増加と同様に、一人暮らしの老人が急激に増えているという現状があります。
もしものことがあった場合、終活を行っていなければ「孤独死」するケースも多く、事前に対策を練る必要があるのです。
近所付き合いが希薄
以前は、近所付き合いが盛んだったため、何かあっても「誰かが気付いてくれる」というのが一般的でした。
しかし現在では、近所付き合いも希薄となり、地域や町の人と協力することは少ないですよね。
何かあったときにも近所に頼れる人もおらず、家族も離れて暮らしている場合が多いため、終活を積極的に取り組む人が増加しているのです。
終活を行う5つのメリット
終活には、数多くのメリットがあります。
- 自分の気持ちを再確認できる
- 老後の不安が軽減される
- 相続に関するトラブルを回避できる
- 遺された家族への負担が軽減される
- 家族との絆が深まる
順番に確認していきましょう。
自分の気持ちを再確認できる
終活のメリットの1つ目は、自分の気持ちを再確認し、整理することができる点です。
終活の活動は人それぞれ自由ですが、多くの人が取り組む活動のひとつに「エンディングノート」がありますよね。
これからの人生をどう過ごしていきたいのか?やり残したことはないか?また、新たにチャレンジしたいことなどを洗い出していきます。
目標や目的ができることによって、それが生き甲斐となり、人生の楽しみを見つけることが可能です。
また、これまでの人生を振り返ったときに、さまざまな記憶を呼び覚ますことになるのも終活の醍醐味。
嬉しかったことや記憶に残っていることなどから、今後の生き方も見えてくるでしょう。
老後の不安が解消される
誰しも少なからず「老後に対する不安」を持っているものです。
健康面や介護のこと、必要になるお金のことなど、さまざまな不安があるでしょう。
しかし、終活に取り組むことによって、ひとつずつ問題点を解消していくことができます。
お金の心配がある際には、早い段階から資産運用を始めたり生活を見直したりすることも可能。
介護や住まいの不安があるときには、事前に家族と話し合いをすることで対応できるでしょう。
相続に関するトラブルを回避できる
自分にもしものことがあった場合、親族間の遺産トラブルに発展してしまうケースも珍しくありません。
しかし、終活で「遺言書の作成」をしておけば、スムーズに相続できます。
「残せるお金は少額だから」「仲の良い家族だから、相続で揉めることはないだろう」と考えてしまいがちですが、どれだけ仲の良い親族であっても「金銭トラブル」に陥ることが多いのも事実。
元気なうちに「誰に何を相続させるか」を明確にしておくようにしましょう。
遺された家族への負担が軽減される
終活では「断捨離(生前整理)」を行うのが一般的です。
本当に必要なものだけを残し、不要なものは少しずつ処分していきます。
断捨離は、家具や衣類だけではありません。デジタルデータの整理や人間関係の断捨離も含まれています。
遺品整理は家族にとって時間と労力が必要となるため、あらかじめ断捨離をしておくと、家族への負担を軽減できます。
また、葬儀やお墓についての希望を伝えておくのがおすすめ。万が一のことがあったときでも、スムーズな対応が可能です。
家族との絆が深まる
終活は、自分1人で進めるものではありません。
家族の意見も聞きながら、お互いの想いを再確認できる機会にもなります。
例えば、葬儀やお墓のに対する希望は、家族全員が一致しているとは限りません。
それぞれの気持ちや考え方をすり合わせて決定していくことが大切です。
終活を進めていく中で家族と話し合う機会が増え、お互いの気持ちを再認識できるでしょう。
自然と「家族の絆」が深まっていくはずです。
終活のデメリット3選
ここからは、終活におけるデメリットについて紹介していきます。
- 気分が落ち込んでしまうこともある
- 葬儀やお墓・遺言書の作成など、まとまった費用が必要になることも
- 悪質な業者に騙される可能性も
ひとつずつ見ていきましょう。
気分が落ち込んでしまうこともある
終活は、前向き且つポジティブに進めていくものですが、自分の最期と向き合う機会が増えるため、気分が落ち込んでしまうこともあります。
特に、葬儀やお墓ののことを考えていると、死が身近に感じてしまうこともあるかもしれません。
不安や恐怖を感じた際には、家族や専門家に相談してみると良いでしょう。
終活の専門家「終活協議会」の詳細は、下記の記事でまとめています。
まとまった費用が必要になる場合もある
終活の一環として「墓じまい」などを検討している場合は、まとまった費用が必要になるケースもあります。
墓じまいでは、お墓の撤去費用だけでなく、離檀料や新しい納骨先でかかる費用なども準備しておかなければなりません。
「老後のお金に不安がある」というときには、墓じまいの費用が負担になる可能性もあるでしょう。
費用を最小限に抑えたい方におすすめなのが「私たちの墓じまい」です。
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また、お寺との離檀交渉も代行してもらえますので、万が一トラブルに発展してしまったときでも安心。
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悪質な業者に騙される可能性も
終活がこれほど大きなブームとなったこともあり、さまざまな「終活関連業者」が存在しています。
その中には悪質な業者もあり、法外な請求をしてくる事例も少なくありません。
専門家や終活業者に依頼を行う場合には決して1人で決断せず、家族と一緒に決定しましょう。
また、事前にインターネットなどで「利用した人の口コミ」などを確認しておくと安心です。
まとめ|終活にはメリットが多い!早い段階で取り組もう
本記事では、終活のメリット・デメリットやブームとなった背景について詳しく解説してきました。
終活には、今後の人生を充実させる、さまざまなメリットがありましたね。
その一方、悪質な業者が存在する点や気分が落ち込んでしまう可能性もあるというデメリットも。
終活は、老後の不安も解消され、新たな気持ちでスタートできる素晴らしい取り組みです。
早い段階から、自分のペースで進めていくと良いでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。