「そろそろ終活を始めてみようかな」「終活には、どんな活動があるのだろう?」と思ったときに、真っ先に思い浮かぶのが「エンディングノート」ではないでしょうか。
誰でも手軽に始めることができ、自由に作成できるのが大きな魅力で、今では「終活の代名詞」ともいえる存在です。
そんな「エンディングノート」ですが、お店で購入できるのはもちろん、市役所であれば無料で入手可能なことをご存知でしたか?
また市役所では、終活に関するさまざまな支援やセミナーが開催されていますので、エンディングノートの疑問や悩みも相談できます。
そこで本記事では、市役所でエンディングノートを手に入れる方法やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
「エンディングノートをきっかけに、終活を始めてみようかな」「市役所での入手方法が知りたい!」というかたの参考になると幸いです。
市役所が無料でエンディングノートを配布しているのはなぜ?
そもそも、市役所ではなぜ無料でエンディングノートを配布しているのでしょうか。
文房具店や書店・ネット通販などでも手軽に購入できるものですので、なぜ市役所から無料で入手できるのか気になるところです。
多くの市役所で、エンディングノートが無料配布されている理由のひとつ目は「高齢者の急激な増加」にあります。
少子高齢化や核家族化が深刻な社会問題となっている現在、全人口における65歳以上の高齢者が占める割合は「29.1%」です。(2023年9月現在)
今後も、さらに増えていくことが予想されています。
また、それに伴い「一人暮らしの老人」が増加傾向にあるため「孤独死」も問題視されているのが現状です。
このように、家族との関わり合いも少なく、自分の気持ちや希望を伝える機会が滅多にありません。
しかし、市役所から配布されるエンディングノートを活用していれば、万が一の事態に陥ったときでもスムーズな対応ができるのです。
2つ目の理由は、第二の人生を、より良いものにしてもらうため。
そもそも「エンディングノート」には、自分の気持ちや希望など、さまざまなことを書き出し「新たな目標・生きる目的」を見つけ出す意味合いもあります。
年齢を重ねるたびに、新しいことに挑戦する意欲が低下し、生きる目標を見失ってしまうケースも少なくありません。
しかし、無料で入手できるエンディングノートを上手に活用できれば、自分の気持ちを再確認することが可能です。
「やりたかったけど、まだやっていないことに挑戦してみる」「子育てや家事・仕事に追われていたので、我慢していた趣味」など、今後の人生をより豊かにしていくことができるでしょう。
市役所でエンディングノートを入手する方法とは?
「どこの市役所でも配布されているの?」「誰でも簡単にもらうことができる?」といった疑問をお持ちの方も多いはずです。
市役所でエンディングノートを入手するためには、主に下記のような方法があります。
- 市役所に足を運び、窓口で受け取る
- 公式サイトからPDFをダウンロードする
1つ目は、実際に市役所まで足を運び、窓口で受け取る方法です。
ただし、すべての市役所で「エンディングノート」が配布されているとは限りません。
また、公式サイトには配布している旨を記載していなくても、実際には無料で受け取れることも。
まずは、電話で「エンディングノートの配布は行なっているのか」について、問い合わせるのが良いでしょう。
また、普段は配布していない場合でも、定期的に開催される「終活にまつわるセミナー」が行われるときに、無料で配られているケースも。
終活は、各自治体でも力を入れて取り組んでいるため、頻繁にセミナーが開催されます。
電話やインターネットなどで、確認してみるのがおすすめです。
2つ目は、市役所の公式サイトからダウンロードする方法。
自宅に居ながら手軽にエンディングノートを入手できます。
ただし、PDFをダウンロードする際には、パソコンが必要となるので要注意。
高齢者には難しく感じてしまうかもしれません。
また、自宅にパソコンがあっても「パソコン操作が苦手」という方も多いでしょう。
ご自身に合った方を選択してみてくださいね。
市役所のエンディングノートのメリット
エンディングノートは、文房具店や書店・インターネットショップなどで簡単に購入することができますが、市役所のエンディングノートならではのメリットはどのようなことでしょう。
主なメリットは、下記の3つです。
- 無料で入手できる
- エンディングノートの書き方などを質問できる
- お住まいの地域に関する情報も記載されている
順番に確認していきましょう。
無料で入手できる
1つ目のメリットは、やはり「無料で入手できる」という点です。
難しい手続きもなく、身分証明書の提示なども必要ありません。
誰でも気軽にもらうことができるため、非常にハードルが低いのが嬉しいですね。
購入した場合は「これから終活に、しっかりと取り組まなければならない」「せっかく買ったのだから、手を抜くことはできない」など、プレッシャーに感じることも。
無料で配布してもらえるエンディングノートであれば、負担になることなくリラックスして取り組むことができるでしょう。
書き方などの疑問点を質問できる
実際に市役所まで足を運んでエンディングノートを受け取った場合、無料相談窓口などで、終活についての質問ができます。
例えば「エンディングノートには何を書いたら良いのか?」「終活について、わからない点を教えてほしい」といった悩みの相談も可能。
「終活では、どのようなことをすればよいの?」と疑問をお持ちの方は、下記の記事で詳しく解説しています。
また、終活セミナー開催日であれば、専門家の話を聞くことができますのでおすすめです。
各自治体で行われる「終活セミナー」の詳細は、下記の記事にまとめています。興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
各地域の情報が記載されている
市役所で入手できるエンディングノートには、それぞれお住まいの地域の情報が記載されているケースもあります。
地域包括支援センターや介護保険の案内や緊急外来を受け入れてくれる病院など、終活に役立つ情報が記載されているので安心です。
また、ノートの表紙が「お住まいの地域の風景」である場合もあるため、親しみやすいでしょう。
市役所のエンディングノートのデメリット
ここからは、市役所で入手できるエンディングノートのデメリットを解説していきます。
- 稀に「有料」で配布しているところもある
- ページ数が少ない
- デザインがシンプル
ひとつずつ確認していきましょう。
稀に「有料」で配布しているところもある
無料だと思い、わざわざ市役所まで足を運んだ結果「有料」だとがっかりしてしまいますよね。
市役所のエンディングノートは「無料配布」が一般的ですが、稀に「有料」の場合も。
有料となっているのは、2024年現在「東京都府中市」「東京都世田谷区」「長野県須坂市」です。
今後、変更となる可能性も十分に考えられますので、事前に電話で問い合わせしてみましょう。
ページ数が少ない
デメリットの2つ目が、ページ数が少ないことです。
市販のエンディングノートと比べると、物足りない印象を受けてしまうかもしれません。
「最低限の内容で十分」「たくさん書ける気がしない」という方には、非常におすすめです。
デザインがシンプル
市役所のエンディングノートは、デザインがシンプルです。
市販のエンディングノートはデザインも豊富で、高級感のあるタイプが多く販売されています。ブックカバーが付いていたり、装飾にこだわったものも。
一方、市役所で配布しているものはホチキスで止めただけのものが多く、市販のものと比較するとシンプルに感じてしまうでしょう。
まとめ|市役所のエンディングノートで終活を始めてみよう
本記事では、市役所がエンディングノートを配布している理由や無料で入手する方法、メリット・デメリットについて詳しく解説してきました。
市役所のエンディングノートを無料で入手するためには「足を運んで窓口で受け取る」「公式サイトからPDFをダウンロードする」という2つの方法があることがわかりましたね。
また、地域情報が記載されていたり無料相談窓口で「終活についての相談」ができたりするというメリットがありました。
その一方で、市販のエンディングノートと比べると、ページ数が少なくシンプルというデメリットも。
しかし、無料で入手できれば、終活を始めるきっかけになることは間違いありません。
エンディングノートは「自分自身のため」であることはもちろん、残された家族にとっても非常に重要なものになります。
いざという時に備えて、エンディングノートを上手に活用していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。